別に僕は何も求めていないのに勝手に僕に何かを求めてくるんだ。君達は。 だからそれに応えているだけ。 「…あ、今日もいるのか。お前」 小さな棚の上に乗っていた僕。 その隣にある窓の外には最近よくここに来る迷い猫。 一階の誰も知らないような場所だからこそ…ここには僕の嫌いな雑音は一切無い。 だから君も僕と同じように逃げて来たの? ゆっくりと手を伸ばしてみる。 なのに君は逃げないから指の先を君の鼻の頭にちょこんと乗せてみる。 湿った鼻の頭は何か落ち着く。