ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

「ねえ瀬那・・・。

「ん?」

「私、瀬那と再会した時、涙が出そうになった。またやり直せるかなって・・・」

「・・・ああ」

「けど、恵美と仲良さそうに話しをしていたから、気持ちを切り替えた。
あたしはあの時、一応彼氏がいたから図々しい真似はできなかったし、
友達の邪魔をしたくないし・・」

「俺だってやり直したかった。気になっていたさ・・・今だって」

俺の中で何かが弾けた。

「うん」

「彼氏がいたもんな…タイミングかな」

「強引に奪えよ」

「おまえこそ」

二人で笑いながら言いあった。

俺たちは花火が終わると、苦笑しながらどちらからともなく手を繋いだ。

「さあ、帰ろう」

「…うん」

もう日が出始めている。

俺が大通りに出てタクシーを止めようとすると奈緒が言った。

「歩こう」

俺は嬉しかった。

少しでも長い時間、奈緒と一緒にいたかったから…。

「よし。ジャンケン!!負けたほうがオンブな」