ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

【俺だってできる事なら、もう一度、奈緒の心を捕まえたいさ】

「先にいくよ~」

奈緒は微笑みながら言った。

結局、この日俺は思いを打ち明けなかった。

恵美への罪悪感かな。

それとやっぱり・・

【自分の心を開放したらひどい目にあう、心は隠しておいたほうが平和だ】

という思い。

俺はずっと過去を引きずって生きていた。

おかげで対人関係で失敗することが極端に少なかったよ。 

【俺、おまえのことがやっぱり好きだよ】

素直にこう言えたらどうだったんだろう。

奈緒は何ていうんだろう

<あたしも>

とか

<駄目だよ恵美に悪いから>

とかかな・・・

楽しい一日であっという間に夕方になった。

俺たちは恵美にお土産を買って帰ることにした。

「瀬那―、お土産何にする?」

「うーん、そうだな・・、無事に帰ることかな・・。いろんな意味で」