ソウルメイト～男女の親友ってあるの？

「おお」

俺は受話器を受け取った。

「瀬那！？」

元気な幸雄の声だった。

「自分がかわれっつったんだろ」

「あ、そうそう」

「麻紀泣かすなよ」

「もう 泣かさないよ」

「あ？言い切っちゃうわけ？」

俺の頭には

幸雄の家はここじゃない

今日が終わったら帰っちまう

って一瞬にして浮かんだ。

そしたら、

「だって俺、戻ってくるんだもーん」

「ああ！？」

びっくりした。

「俺はこっちで生きていくんですーだ」

「まじかよ！？」

「マジだよ、だってみんなの幸雄君だもの」

「やるじゃん、すげーよ、すげー」

俺は心の底から嬉しかったよ、やっぱ幸雄最高だ―、

って

本気で思った。

「奈緒にかわる？」

「いーよ、どうせ後で会うし」

「気にすんなよ」

「なにが？」