ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

麻紀が「どうしよう」の連発で笑っちまったよ。

「喋れっか?」

「・・・うん、平気、ちょっと緊張してるけどね、ヘヘッ」

奈緒が手招きした。

「ほら、いこーぜ」

「・・・もしもし?幸雄?」

麻紀は両手で大事そうに受話器を持ってた。

「幸雄―幸雄―」

麻紀はただ

幸雄の名前を呼んで

何も話す前に

瞳から涙がこぼれ落ちた。

少しして うなづいたり

首を振ったり

ふっと笑ったり

元の二人に戻るのに時間はかからなかった。

「瀬那にかわってって」