ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

「…うん ありがとう」

そういって

奈緒は俺を見て微笑んだ。


7月―

俺の家に幸雄から手紙が届いた。

【はーい、瀬那!幸雄だぜ!下手くそな字でわりーんだけどお知らせ!金が溜まったか

らよー、25日花火大会だろ?4人でいこーぜ!麻紀に男なんてできてねーだろーな、もし

いたら瀬那覚えとけ!あ、そういえばプレゼントもらったよ、サンキュー。

飾る写真がないから、なんか送ってくれよな。瀬那と奈緒の幸せな写真でもいいぜー。

まあ、そういうわけで、24日の夜、親父に会うってことでもとの家に帰るから

TELしてくれ。それまで元気でな 幸雄君より】


幸雄が帰ってくる―

ほんの4ヵ月会わなかっただけなのに嬉しくてたまんなかった。

幸雄がいなくなってから麻紀には一度も会ってないんだ。

俺は奈緒に聞いたよ。

もちろん麻紀に彼氏はできていない

聞いた話しじゃ幸雄は、毎週麻紀にあてて手紙をだしてたらしいよ。

心配して損した。

25日16時JUST

藤沢の駅に待ち合わせた。

もちろん

幸雄はまだきていない。

―連絡してないからな

「ほら 麻紀」

奈緒が電話ボックスの前で麻紀をせかす。

「・・・話せるかな」

俺のほうをちらっと見る。

「電話しちまえよ、そしたらどうにかなるって。がんばれ」

「・・・自信ないよ」

「ほらほら どんどん時間が過ぎちゃうだけだよ、ね、平気だってば」

「うん・・・ でもな―」

「まったくー、じゃ、私がかけてあげるから絶対途中で変わってよ!?」

「うん 大丈夫」

奈緒が手順よく ボタンを押す。