ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

俺との電話の最後で

「奈緒と連絡とれよ、待ってんだぜ、あいつ」

俺は余計なお世話だって切ったんだ。

それが最後の話しになった。

信じられなかったけど

幸雄の存在じゃなく、幸雄が遠くにいっちまったことなんか

すぐに忘れちまった。

「…学校慣れた?」

俺は4月の半ば、

思い切って奈緒の家に電話した。

「うん、瀬那は?」

「全然おもしろくねーよ、男ばっかだし」

「あ… そっか」

「え、あ、ちげーよ?別にいーんだよ、いなくて、うん」

奈緒は電話の向こうで

クスクス笑ってた。

「そういえば、もうすぐユックンの誕生日だね、何か考えてる?プレゼント」

「え…、あ、そっか、あいつもう16なんだあ、いいな」

「瀬那だって、その一ヶ月後でしょ」

…俺は誕生日を知っててくれたことが単純に嬉しかった。

「あ 知ってたんだ」

「えらい?」