ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

「ラリって死んだ奴
シラねーとは言わせねーよ」

「・・・」

俺らの2コ上の袴田って先輩が、去年の秋ごろに

ボロボロんなってバイク乗って死んだっていう噂を聞いていた。

このことで幸雄とマジで話したことがあったんだ。

「てめーが死んだらどうすんだよ!?」

俺は本気になって言った。

「・・・どうってことねーべ?
俺が死んだら
世の中変わるっつうのかよ」

「幸雄・・・」

「俺だって死ねるもんなら
とっくに死んでんだよ!
けど、俺が死んだって仕方ねえだろ!
そうやって一回でも考えちまったら、もう死ねねーんだよ!」

「わかってんじゃねーかよ」

「―死ねるもんなら、死にてーんだよ・・・死にてーんだよ!」

「幸雄―、やめろよ!」

幸雄の親のこと先公たちのこと

麻紀のこと奈緒のこと、友達とか・・・

幸雄はどうすることもできねーで耐えてるだけだったんだ、ずっと。

それでも幸雄なりに心を抑えて

冷静に考えてんだなってなんとなく分かったよ。

けど、やっぱ俺には同情することだけしかできなかったよ。

それでもこの電話で幸雄の苦しみってのがうっすら分かってきた。

なのに・・・

…幸雄は田舎へ帰ってった。