ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

「したら、家着いた途端、ビンタ」

「当ったり前じゃねーの」

「でさー、怒鳴られんのかと思ったら、中入って酒飲み始めちゃって―」

・・・ずっと分かんなかったけど、幸雄は酒なんか飲んでなかったんだよ。

最初から。

ただ、陽気に振舞いたかっただけみてーだった。

俺も我慢できねーことあった時、かえって明るくしたりすることあったもんな。

幸雄は今すげー“いい奴”になってた。

「・・・お前、不良になんのやめれば?」

「あ、やっぱ?俺ってクソ真面目だし―。
こんなカッコいい奴不良にしたら
世界の女が泣くもんな」

「そんなことまで言わねーけど。」

「へっ!・・・あ、でさー、その日―
親父、夜中に帰ってきたんだぁ。
そんでまた母ちゃんと喧嘩して―」

「大変だな。」

「・・・いつもの喧嘩ならよー、
俺なんかシカトしてりゃーいいけど
そんときは俺の名前でてさあ―」

「ジョブリのことかよ。」

「そうみてーで、ムカついて走って下行ったんだ。
したら、母ちゃん蹴っ飛ばされててさー」