ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

「ゴメンナサイ。私が素直じゃないから―、あなたまで傷つけたのね。」

奈緒は泣きじゃくる。

そして、

行き先の行き止まりを

壊す力のなさに

気付いた。

「奈緒、君は歩いて行けるよ。大丈夫。幸せになれ。」


桜井は部屋を見渡し、

飾ってある奈緒との思い出ひとつひとつに

記憶を重ねると

悔しい思いが湧き上がった。

「こんなもの必要ないな!」

桜井は

自分でも止められない

悲しみの勢いで

奈緒と刻んできた過去を

次々と壊していった。