ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

瀬那とは素直に言い合えて

体裁など気にせず、人前でケンカもした。

大人のふりなどせず、

瀬那の前で何度となく泣き崩れた。


その時、

「奈緒。もう我慢して生きていくのはやめよう。」

桜井は離婚届けを奈緒の前に差し出した。

奈緒は突然のことに、

自分が空洞にでもなってしまったかの様だった。

奈緒はうつろな目で黙って受け取る。

「日本へ帰りなさい。
君はどこへ行けば幸せになれるか、自分でよく分かってるはずだ。
僕も君に対しては少し力が入りすぎていた。
君の理想を叶えてあげたかったが・・・
僕にしかできないと、ずっと思って僕なりに頑張ってきた。
・・・幸せって…難しいな。」

奈緒は桜井を見つめる。

今までにこんなに素直に話してくれた事があっただろうか?

私が―。

私がそうさせていた―?