「奈緒。…丈夫な子供を産めよな」

瀬那が身を引く…

離れることによって奈緒の幸せを、全ての仲間を幸せにするつもりだ。

「瀬那、私…」

「瀬那、私…、離れたくない!ずっと一緒にいたいの。」

・・・瀬那は首をふる。

「俺たちは、縁がなかった。結局、最後まで噛み合わなかったな。」

「瀬那がいなくなったら瀬那の唇の感触は私にわかるの?
会いたい時に会えなくても、瀬那を思って苦しむ事が出来るわ。
私は触れていたいのよ。瀬那に。」


瀬那は丘を降りていく・・・。

奈緒の鼓動が音をたて

崩れ落ちた。

たった1ミリの違いだった。