ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

真剣な奈緒の言い方に俺は戸惑ってたよ。

俺達はいつのまにか歩くのをやめてた。

次の角を曲がれば

すぐに奈緒の家が見える場所で立ち止まってた。

「…私が佐藤君を思ってたから…、好きだったから?」

「…」

ムキになって言う奈緒を前にして、何も言えねえ俺に結構腹がたってた。

「関係ねーよ、…んなの」

全然 説得力がなかった

怒っちまった、奈緒は

「…ここでいい、送ってくれてありがとね、…バイバイ」

早口に そういって

角を曲がっていっちまったよ。

…俺は、また分けがわかんなくなっちまってた。

はっきりしなかったよ、自分自信。

奈緒が帰っちまっても、

追いかけりゃよかったんだよな。

なのに、なんで走っていけなかったのか。

【関係ねーよ】って

もっとはっきり言おうと思えば

言えたんだよな。

なのに、なんであんな言い方しか…

奈緒を怒らしちまう様な言い方しかできなかったのか。

家への帰り道

分けがわからなかった。

その日から奈緒とは連絡が途切れたよ。