ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

しばらくして奈緒が顔をあげた。

「かわいいですね、犬… えっ!」

奈緒の笑顔が一瞬にして消えたよ。

「…よお 何やってんの …二人で」

佐藤は俺を見ずに言ったよ。だから俺は答えず、かわりに奈緒が返事した。

けど…

「別に」

その一言だけだった。

気まずい雰囲気だけが漂って

俺と奈緒は佐藤に背を向けた。

奈緒の家に着くまでの道のり、俺はどうしようもなく落ち込んでたよ。

「瀬那?」

奈緒が俺の顔を覗きこんで言った。

「え?あ…、ああ・・なんだよ」

「…どうして瀬那が考えちゃうのよ」

奈緒は本気で言ってた。

「どうしてって…」