ソウルメイト~男女の親友ってあるの?

俺は面倒なんていいながら

何発殴ったか・・・

あいつは

「殺すぞ」

って言いながら逃げて言った。

校外で売られてよかったよ。

校内じゃ即落とされてたもんな。

喧嘩を売って、さっさと逃げていった奴は、初めに俺の顔を殴った以外、何もできなか

ったみてえだけど、その一発が結構いつまでも効いてたよ。

俺は傘をさして歩いて帰った。

今度は何事もなくね。

そのはずが…

家の前までくると

こんどばかりはビビらずにはいられなかった。

奈緒が立っていたんだよ。

降りの激しくなってきた雨の中、

雨の色に交じった青い傘をさして

奈緒は俺の家の前でたっていたんだ。

「あー おかえり」

奈緒の冷たそうな頬が笑った。

俺は嬉しさに近い混乱がぐるぐる頭ん中を回っていた。

「いつからいんの?!」

混乱しながらも真っ先に出た言葉だった。

「えー全然!来たばっかだよ」

俺は一瞬疑ったが

後は気に止めなかった。

「さむかったろ」

「そりゃあね」