この人は、常に自分が主役で、楽しければそれで良くて。テキトーな上に軽薄で。外見の良さを強みに、好き勝手振る舞って。おとぎ話でいえば当て馬キャラ、隣国のオレ様王子こそが真の成弥くんだ。
ため息と一緒に、冷ややかな視線を成弥くんへ送る。
当の本人はというと、学校へと続く道の先を真っ直ぐに見ていた。
人混みの隙間で、さきほどの女の子が友人2人と合流し、楽しそうにはしゃいでいる。私の身長でも見えているので、成弥くんの視界にも当然映っているはず……。
素顔を知らない人間からすれば、危険な香りが漂う絶対的な王子様。私から見たその人は、身勝手な自信家。
ただ、極稀にだが、それとは合致しない姿を垣間見ている気がする。
「てかさ、芙由は来年どうすんの? お前らのチャンスは1回だろ」
「またミスコンの話? 出るとしてもカンナでしょ」
「アイツは俺の妹だから上位確定。でも、芙由なら張り合えると思うけど」
成弥くんの自信ありげな顔は、どの言葉に対してのものだろうか。
「暫定のクイーンも卒業だし、お前らで1位争いとか楽しくない?」
無敗の王者だからこそ許される戯言だ。
私がカンナと張り合えるわけがないし、そもそも出る気もない。1位を獲るなんて、もっての外。
「ま、芙由はもう少し自信持てよ。俺の彼女って勘違いされる程度には美人なんだから」
成弥くんの人気はルックスが支えているのだと、つくづく思う。ここまでの自意識過剰っぷりは、もはや才能かもしれない。
「遅刻より告白イベントが多い人に言われてもね。半年でゼロの私が、どーやって自信持てばいいの」
「芙由の場合は、近づき難いオーラ出てるからだろ。お前を可愛いって言ってるやついるよ? 調子乗ったらうざいし、誰かは教えてやんねーけど」
睨み返すと、成弥くんが小さく舌を出す。
ため息と一緒に、冷ややかな視線を成弥くんへ送る。
当の本人はというと、学校へと続く道の先を真っ直ぐに見ていた。
人混みの隙間で、さきほどの女の子が友人2人と合流し、楽しそうにはしゃいでいる。私の身長でも見えているので、成弥くんの視界にも当然映っているはず……。
素顔を知らない人間からすれば、危険な香りが漂う絶対的な王子様。私から見たその人は、身勝手な自信家。
ただ、極稀にだが、それとは合致しない姿を垣間見ている気がする。
「てかさ、芙由は来年どうすんの? お前らのチャンスは1回だろ」
「またミスコンの話? 出るとしてもカンナでしょ」
「アイツは俺の妹だから上位確定。でも、芙由なら張り合えると思うけど」
成弥くんの自信ありげな顔は、どの言葉に対してのものだろうか。
「暫定のクイーンも卒業だし、お前らで1位争いとか楽しくない?」
無敗の王者だからこそ許される戯言だ。
私がカンナと張り合えるわけがないし、そもそも出る気もない。1位を獲るなんて、もっての外。
「ま、芙由はもう少し自信持てよ。俺の彼女って勘違いされる程度には美人なんだから」
成弥くんの人気はルックスが支えているのだと、つくづく思う。ここまでの自意識過剰っぷりは、もはや才能かもしれない。
「遅刻より告白イベントが多い人に言われてもね。半年でゼロの私が、どーやって自信持てばいいの」
「芙由の場合は、近づき難いオーラ出てるからだろ。お前を可愛いって言ってるやついるよ? 調子乗ったらうざいし、誰かは教えてやんねーけど」
睨み返すと、成弥くんが小さく舌を出す。
