「ちょーっと待った!」
背後から甲高い声が響き渡り、驚いて出入り口を振り返る。
そこには、閉め忘れていたドアの代わりに、両手に飲み物を抱えたカンナが仁王立ちしていた。
「2人共さ、ウチに何か隠してるでしょ。やたら親しげじゃん!」
どこまでも開放的なはずの空間が、一瞬で凍りついた。ぐんぐんと近づいてくるカンナだけは、その限りではないが。
「カンナ……いつから居たの」
「ん? 芙由は春先生を信じるんだよね? そんで、春先生のことは好きにしてイイんだよね?」
なんだかニュアンスが違って聞こえるけど、今は突っ込んでる場合じゃない。
「冗談なしにどこから聞いて――」
「ストップ! 春先生ってさ、もしかして芙由と公園にいた人? 似てるよね、シルエットとか」
カンナが口にした疑問に、体感温度までもが急激に下がっていく気がした。
なんで? いやいや、おかしい。カンナが知るはずな――い、けど、どうやら知っているらしい。得意げにニヤつく顔が、そう言っている。
「卒業パーティーの日ね、実は芙由を探しに行ったんだよ。萩原は『帰った』って言うのに、電話に出ないからさ」
――――え。
「いや、もし家に帰ったんじゃなかったら心配じゃん。萩原の事もあったし。んで公園に入っていく芙由を見つけたの」
カンナは平然と語るが、私は何にどう反応すればいいのか、固まってしまった。
「でも男の人といるしさー、様子見ながら試しにもう一回電話したけど出ないし。ヤバい状況になったらウチ一人じゃムリだから、とりあえず店に戻って。そこでオジチャンから事情を聞いた、ってわけ」
背後から甲高い声が響き渡り、驚いて出入り口を振り返る。
そこには、閉め忘れていたドアの代わりに、両手に飲み物を抱えたカンナが仁王立ちしていた。
「2人共さ、ウチに何か隠してるでしょ。やたら親しげじゃん!」
どこまでも開放的なはずの空間が、一瞬で凍りついた。ぐんぐんと近づいてくるカンナだけは、その限りではないが。
「カンナ……いつから居たの」
「ん? 芙由は春先生を信じるんだよね? そんで、春先生のことは好きにしてイイんだよね?」
なんだかニュアンスが違って聞こえるけど、今は突っ込んでる場合じゃない。
「冗談なしにどこから聞いて――」
「ストップ! 春先生ってさ、もしかして芙由と公園にいた人? 似てるよね、シルエットとか」
カンナが口にした疑問に、体感温度までもが急激に下がっていく気がした。
なんで? いやいや、おかしい。カンナが知るはずな――い、けど、どうやら知っているらしい。得意げにニヤつく顔が、そう言っている。
「卒業パーティーの日ね、実は芙由を探しに行ったんだよ。萩原は『帰った』って言うのに、電話に出ないからさ」
――――え。
「いや、もし家に帰ったんじゃなかったら心配じゃん。萩原の事もあったし。んで公園に入っていく芙由を見つけたの」
カンナは平然と語るが、私は何にどう反応すればいいのか、固まってしまった。
「でも男の人といるしさー、様子見ながら試しにもう一回電話したけど出ないし。ヤバい状況になったらウチ一人じゃムリだから、とりあえず店に戻って。そこでオジチャンから事情を聞いた、ってわけ」
