夏色物語


「じゃあなんでこんなトコに…」

「お前にこの町案内して
もらおーと思っただけだよ」

「なんで私なのよ、真美にすれば
いいじゃない」


 コイツ馬鹿じゃない?
なんでまた問題の種を作ろうとするわけ?
 昨日あんなことがあったわけだから
2人きりでいたって面白くないのに。

 少なくとも私はね。


「いったろ?俺に恥かかせたバツ。
いーじゃんこれくらい」

「あのねえ…」

「それに、今だって俺の腹を見事に
ぶっこわしてくれたからな」

「は?それじゃ私はたった今あんたに…」

「借り作っちゃったねえ~」


 冗談じゃない。
ぶっちゃけ…でもないけど
こいつとかかわるのはもうごめんだ。
こいつといると調子が狂う。
頭も狂う。
人生の歯車が狂う。つか、もう狂ってる。