夏色物語


 人間って不思議だよね。
だって、人が言ったセリフを
勝手に違う意味に変換しちゃうんだもん。

 ははは、不思議不思議。
わーいわーい…。


 その"人間の不思議"のおかげで
また私は…私は……

 だんだん人間不信になってくるかも。


「おまえ、ホンットおもしろいな!」

 腹に蹴りを入れられた変態は
怒るかと思いきや満面の笑みで
(うざいくらいまぶしい)
笑い飛ばした。

「…おこんないの?ってかあの蹴りを
マトモに腹で受けた割にはよく笑えるわね」

「はあ?怒る?なんで?」

「や、フツー怒るでしょ…」

「俺はお前じゃねえからおこんねえよ」

「は?」

 それでも変態はまだクスクスと
腹を抱えていた。


 なに、おかしいから抱えてんの?
痛いから抱えてんの?

どっちかっていうと後者でいてほしいような
いてほしくないような。