夏色物語



――――――きた。

 私の肩には
ソイツの手の感触が
伝わっている。

 すぐ後ろにいるんだ。



「とりゃぁぁああ!」

「げほッ」


 計画とは違って
ミドルキックになって
しまったけど
効果はてき面。

 私の美しい足蹴りは
見事にソイツの腹に
ヒットした。

「おま…あほっ…か…」

 ゲホゲホと苦しそうに腹を
かかえるソイツはかすれた声で
いった。

「はあ?こんなの早いもん勝ちでしょ。
あんた決闘申し込んだわりには
よわっちぃわね」

 ところがソイツは
きょとんとした声でいった。

「…は?けっとお?」

 何最後の語尾は?
なんであげるのよ。なにその疑問符。
なにそのクエスチョンマーク。

「……え」