夏色物語


「あ!あとね、
『変態ヤロー』じゃないよ?」

 真美が思い出したようにいった。

「は?」

「だから、『変態ヤロー』
じゃないよ?あのこは
『日向悠』くんっていうんだよ?」


 日向悠?
 そういえば、『変態』というのは
私が勝手に呼んでいただけで
本名じゃなかったのか…って

当たり前か。

「ふん、名前なんか知ったところで
私は『変態』よばわりを
やめる気ないからね。あっちが
謝ってこないかぎり」

「?さっき謝ってたよ?」

「じゃーなんで、私に決闘なんか
申し込むわけ?しかも女子よ、女子!
あ、女に暴力ふるう男は
『変態』じゃないわね、こういう奴は…」

「鬼畜?」

「う…ちょっとそれは嫌かも」


 あいつは鬼畜なんかじゃない。

 あいつは…あいつは…



 …えーっと



 やっぱ私の中では
『変態』が定着しているな…。