私と先生の秘密の時間

期末テストが近くなり、鈴音と一緒に放課後図書室で勉強することになった。
相変わらず数学は難しい。
例題解いて理解できた気がしたけど、ちょっと感じが変わるとわからなくなる。
こんなのでテスト乗り切れるのかな。


「ねぇ雪乃、生物でわからない所あるから聞きに行きたいんだけど、一緒に来てくれない?何か生物準備室って行きづらくて。」


鈴音がそうに言うのは少しわかる。
もう一人の生物の先生が、ちょっと厳しい先生で私も苦手だからだ。
その先生は生物準備室にいないことの方が多いからあまり会わないけど。


「いいよ。私も生物で聞きたいことあったから一緒に行く。」


二人で生物準備室に向かった。
ノックしてドアを開けたら、片瀬先生しかいなかったのでよかった。


「わからないところあるので教えて下さい。」


鈴音と私が言うと


「質問に来た初めての生徒ですね。どこがわからないんですか?」


私達はそれぞれわからない所を質問した。
一つ一つ丁寧に説明してくれて、わかるまで何度も教えてくれた。
やっぱり先生の説明はわかりやすかった。


「…というふうになります。わかりましたか?」

「はい。ありがとうございました。」


鈴音と私は返事をした。
そしたら先生は、


「放課後は準備室にいるので、またわからない所があったらきて下さい。」


と言ってくれた。
暗いとか言われてたけど、やっぱり生徒思いのいい先生だなと私は思う。