東雲くんは【平凡】がわからない!

「え、いいの!?部活とかあるんじゃ」

「ううん、美術部は作品を期限までに完成させれば出席はあまり厳しくないから。一日休んでも大丈夫だよ」

「……え、じゃあ、お願いしようかな。ありがとう」

「うん。いいよ。男子と二人だけとか緊張するよね」

光井さんはそう言った。
どうやらわたしが少し困っているようだと感じ、理由については男子の東雲くんとふたりきりになるからだと思ったようだ。

理由は違うけど、助かったのは事実。
わたしはもう一度光井さんに「ありがとう」と言った。