「紫・・・・・」 「何??晴樹」 両手を大きく広げる晴樹はまだ子供みたいで可愛い。 私・・抱きついてもいいの? 晴樹は少し目を細くして微笑んだ。 そうして、私は晴樹の大きな胸へと飛び込む。 「会いたかった。ずっと」 「晴樹・・・」 すぐ横でちょっと寂しそうに晴樹が呟いた。 午前10時の体育準備室。 聞こえるのは時計の秒針の音と2人の鼓動。 でも今だけは 時計の秒針の音は聞こえない。