「な……なんで!?」 胡蝶に着くなり、あたしは奇声を上げた。 というのも、胡蝶には何故か男の従業員しかいなかったからだ。 「おまえなぁ、俺さっき今日は男しかいないって言ったんだけど」 シンさんの呆れた声が上から聞こえた。 声が異様に近かったため、あたしが慌てて体を離すと、どうやら先程まであたしが立っていた場所の真後ろにシンさんが立っていたようだった。 「シ……シンさん、あんまり近付かないで下さいよ」 俯きながら怖ず怖ずと言うと、シンさんの盛大なため息が聞こえた。