シンさんはそんな母に気を悪くする様子もなく、母と話を始めた。



「彼氏って言っても、半ば強引になんですよ。すみません」



「あらあら、構いませんよ。唯ったら男の人が苦手だから、一生彼氏出来ないんじゃあって心配してたんですよ。だから、三神さんのように素敵な方が付き合って下さるなんて、私もうれしいわ」


「お母さんにそう言っていただけて、俺もうれしいですよ」


二人とも怖いくらいにニコニコ笑顔で話していて、あたしはなんだか恥ずかしくなってきて、


「も、もう!あたし行ってきます!!」


と叫んで家を飛び出してしまった。