次の日、あたしは複雑な面持ちで仕事を終えた。



もう、最後の仕事が終わってしまった。



送別会が終われば、もう皆と、シンさんと会うこともない。



最後の制服を呆然と脱ぎ終わり、私服に着替えて客席に行くと、たくさんの人がいた。


パッと見だが、20人くらい?


多分ほとんどの従業員が参加してくれていた。


少しだけ、心が温かくなった。


―――あたしは独りじゃない。