おちゃらけたようにシンさんが言った言葉を聞いた瞬間、「うん」と頷いていた。



そうだ。


あたしは悲しいんだ。


もうすぐシンさんに会えなくなることが。



「明日も会えるのにおかしなヤツだな」


一瞬驚いたような顔をした後、余りに柔らかくシンさんが笑うから、あたしはその唇に自分の唇を押し付けていた。




自分から初めてした。



これが、あたしの本当のファーストキスだ。