「……はい。大丈夫、です」 辛うじて返事をしながらも、あたしの頭の中ではシンさんのあの時の言葉が回っていた。 良かったわと言う店長の言葉よりも、ずっと近くで、グルグル回り続けた。 『夏の間だけ俺がおまえの彼氏だ』 もうすぐ、夏が終わる―――……。