あれは中学一年生の時だった。 あたしはいつものように学校から家への帰路に着いていた。 不意に顔を上げると、向かいから気持ち悪いお兄さんが歩いてきていた。 気持ち悪いなんて言い方は失礼かもしれないが、最近よくすれ違うその人は、いつも一人でニヤニヤ笑いながら歩いていて、とても不気味だったんだ。 あたしはできるだけ視線を合わさないように下を向きながら通りすぎようとした。 しかし、突然その人に腕を掴まれ、声を上げる間もなく、その男の唇があたしの唇を覆っていた。