静かな住宅街に、カツーンという音が響いた。 「どうしたんだ?」 先程からのあたしの行動を不思議に思ったシンさんが車から出て来て、尋ねた。 シンさんの長い足はすぐにあたしの横まで来て、携帯を広って、開かれたままの携帯の画面に目をやったようだった。 シンさんの息を飲む音が聞こえた。 携帯には、『今日会いに行くよ。約束通り君のセカンドキスを貰いに。』と表示されていたのだ。