遠い星の君





2人で最新のアニメ映画を見る。

内容が半分しか入ってこないぐらい

テレビよりも横の顔が気になる。

肝心の類は普通で、分かっていたが少し寂しい。

お互いの温度差が目に見えてわかるのって辛いな。

「そろそろご飯にする?」

「いいね!私に手伝えることある?」

「じゃあ野菜切ってもらおうかな」

「かしこまりました!」

「包丁危ないから気を付けてね」

声のかけ方がお父さんみたい。

「類見て!変な形に切れた」

「どう切ったらそうなるの」

「これは類の分だな~」

「味変わらないしいいけど」

2人で芸術作品を見て笑い合う。

類と一緒に何かをするのは初めてで

映画を見る時間よりもずっと楽しい。

この笑顔をずっと見ていられたら、

なんて、それは私のワガママだけど。

「充希、できたよ」

「っ、お皿準備するね」

「そこの下の棚に入ってる」

「はーい」

ちょっとカップルみたいな会話だな、

なんて調子に乗ったことを考えてしまう。