「なるほどね、それで酒か。
あの類が人に振り回されてる」
「笑いごとじゃない」
「対人関係は鏡っていうじゃん?
案外さ、その子も自信ないかもよ?」
「だからって豪雨の中帰る?」
「類に迷惑かけるって思ったのかも」
充希は意図して人を傷つけるような
人間じゃない。むしろ真逆だ。
「……気を遣わせたのか、俺」
「好意のない男女がひとつ屋根の下で
一夜を過ごすの逆に気まずいだろ」
「確かに」
「俺さ、そーゆー曖昧で卑怯な関係
嫌いなんだよね」
「卑怯って」
「だってさ、逃げ腰なくせに、
相手と一緒にいたいなんてわがままだろ」
グサッと刺さる言葉だった。
「そうやって前提作ったら、もし相手が自分に
好意を持ってても隠すしかなくなるじゃん。
普通に好きだって言った方が絶対速い」
「…マジでかっこいいな」
「お前がこじれてるだけだろ」
「そっか」
「俺は告白することをお勧めする」
