「おまえなぁ…」
そう言いかけたもの、結局、勇介も笑いのツボに引きずり込まれてしまった。
なんとか止めようと努力はするのだが、互いの洩れ笑いを聞いては、また笑いが甦る。
サッカー部部の顧問は怒り浸透。
「そこの二人、後で職員室に来るように」と凄まれ、二人雁首揃えて、みっちりお説教をくらうはめになった。
それ以来、真中美里とは男と女というより、ダチという関係になった。
美里は今まで勇介の周りにいた女の子と違い、自分をうっとりした目つきで見ることもなかった。
剣道部にいた彼女の放課後はもっぱら体育館で、グランドで活躍する勇介の姿を目にすることがなかったらしい。
それは返って好都合だった。
彼女と話している時は、ごくフツーの中学生に戻れた。
生まれて初めて腹を割って話せる友達を得たような感じだった。
