「おっ、賢のヤロー、ついに出したな。迷子ちゃんの捜索願い」
やだ、やだやだ。行きたくない!
「真中?聞いてんのか」
お願い。
行くなよって言って。
もっと二人でこうしていたいなって。
美里は祈るように勇介を見つめた。
美里の様子を訝しげに伺っていた勇介は、ふと思いついたように唇を緩めると、耳元でまったりと囁いた。
「それとも、運命の再会を祝して、このままホテルへ直行しようか…」
!!!!!
羞恥心と怒りでカッと顔が熱くなった。
この人、自分になびかない女なんていないと思ってるんだ。
初恋の人が現れ、戸惑ってるわたしの気持を弄んでるだけなんだ。
わたし…からかわれてるだけなんだ。
火照った頬がサーッと冷めていく。
美里はすっくと立ち上がった。
「お…おぉ、行くのか…」
