「おまえ相変わらず怒るとコエー顔だな。
そうそう、体育祭だったかな?いじめに遭ってた女子がフォークダンスで誰とも手繋いでもらえなくてさ。
おまえ、ぶち切れて『あんた達ふざけんじゃないわよ!』って、ツッパリの親分みたいなやつにも食ってかかったよな。
くくっ…あの時のおまえのコエー顔、今でも夢に見るよ。
くくくっ…あ、そうそう。おまえ、携帯は?」
「充電切れ…」
「なるほどね。携帯が通じないとかなんとか賢がうるさくてさぁ、皆で手分けして捜してたんだよ。
ったくガキじゃあるまいし、大丈夫だって俺は言ったんだけど…」
そう言われて、ようやく賢の存在を思い出した。
心配そうな賢の顔が浮かぶと、胸がチクリと痛む。
