夢の向こうにキミがいる



しきりに目配せし、美里にフォローをせがむ賢。



そうとはわかっていても、思わず口ごもってしまう。



「え…ああ…そ、そうなの…かな。いや、あ…そうだよね…」



そこへ大きな影が割って入った。



「よっ」



あ…



勇介の低い声が、みさとの胸をキュンとかき鳴らす。



逃げるように賢の後ろに回り込み、意味もなく財布の中を整理し始める美里とは対照的に、梨花子はありったけの笑顔で勇介を出迎えた。



「おお、梨花子、どーだ?OLってのは…うん?まーた女上げたか?」



185センチの長身をほんの少しかがめるようにして勇介が覗き込むと、小柄な梨花子は思わず上半身をのけ反らせた。



「またぁ。相変わらずのタラシぶり、わかってても女はやられるよねぇ。このっ!」