夢の向こうにキミがいる



見知らぬ男に突然視界を阻まれた彼女は、しばらく落ち着きなく辺りをキョロキョロ見回していたが、やがて覚悟を決めたように自分の顔を指差すと、



「わたし…ですか?」



その愛苦しい瞳で賢をきっと睨みつけた。



ヤッバ。ストーカーと勘違いされたかも…



「あ…はい。いや、その…俺…あの、あの時の…わかりませんか?」



彼女は賢から決して視線を反らさず、眉間に皺を寄せたまま、首だけを左右に傾けた。



ダメだ、絶対覚えてないよ。どうしよう…