夢の向こうにキミがいる



俺は研究室で頭を抱えた。

とても大事な話って何なんだろう。もし、この伝言を伝えなかったら、どうなるんだろう。

なりを潜めていた俺の中の悪魔が動き出した瞬間だった。

このことをまだ知らないあなたは、亜弓ちゃんの居場所を聞くためにきっとここに来るはず。

俺は苦し紛れの賭けを思いつきました。

六時までここで待とう。そして、もしあなたが来なければ待ち合わせの店へ行き、勇介の伝言を一字一句忠実に美里さんに伝えよう。

でも、もし、美里さんがここへ来たら、勇介との約束よりも亜弓ちゃんを思う気持が強かったら、勇介の伝言は…なかったことにしようと。

俺と顔を合わすのはさぞ気が重かったでしょう。

それでもあなたはここへ来た。

六時きっかりに。

俺にははじめからわかっていたんだと思います。

あなたがそういう人だって。