夢の向こうにキミがいる



『美里さんへ。

あなたのことだから、きっと今日にでもここへ来るんじゃないかと、取り急ぎハルさんにこの手紙を託すことにしました。

亜弓ちゃんのこと、とても気にしていたから。

朝になって気持が落ち着いたら、昨日俺に会いにきた本当の目的に気づくはずだって。

俺はあなたが研究室にやってくること、はじめから知ってました。

ケアワーカーのおばさんがすぐに電話をくれてたから。

突然、亜弓ちゃんに会いに行くなんて、きっと何かあったんだって、俺はすぐに勇介に連絡を取った。

そしたら、たった今、瑛子さんがナイフで手首を切って大学病院に運ばれたって。

幸い命に別状はなかったけど、さすがにあいつもショックを受けてた。

それでもきみとの約束は忘れてなかったよ。

美里さんとアールグレイという店で五時に待ち合わせてる。

とても大事な話があるけど、どうしても行けそうにない。

おまえからそう伝えてくれと。