研究室…か。
おばさんの厚意に心の中で礼を言いながら、美里は二の足を踏んでいた。
あれ以来、賢とは連絡も取っていなかった。
このままではいけないとは思うのだが、自分の気持に整理がついていないこんな中途半端な状態では、まともに顔を合わすこともできない。
亜弓のことは諦めるしかないのか。
このまま時が過ぎ、彼女の記憶が薄らいでいくのを待つしかないのか。
四方八方行き詰まりで、もうどうしていいのかわからなくなった。
それでもじっと立っているわけにもいかない。
ただ、道なりに歩いた。
もと来た方へ帰るしかなかった。
