案内されたのは、幾つもの個室が並ぶ、薄暗く長い通路の行き止まりの部屋。
スタッフと入れ代わりに勇介が顔を出すと、部屋の空気がざわついた。
「勇介!」
手前にいた梨花子が立ち上がった。
勇介は梨花子と、その向かいで安堵のため息をついている修司に目配せし、テーブルを挟んで向かい合う数人の男女を一瞥した後、たった一つ残された空席に腰掛けた。
修司によると、仕事でミスった梨花子に、お局様から合コンの召集命令が下ったのだと言う。
もちろん、お姉様方はイケメンをご所望されたが、丸の内OL、それもかなりの年上とあって、思うようなメンツが集まらない。
困り果てた修司が最後の最後に泣きついたのが“合コン潰しの帝王”と悪名高い勇介だったというわけだ。
