夢の向こうにキミがいる



勇介はお皿とグラスを手に部屋へ入ってくるなり、美里の隣であぐらをかいた。



美里が沈黙を守っている間に、皿の上は見る見る空になった。



「ああ、やっと生き返ったぁ」



勇介はグラスの水を一気に飲み干すと、ようやく美里の顔をまともに見た。



「で…?」



「え?」



「賢と話はついたのか?」



幕が切って落とされたように、目の前が真っ暗になった。



いきなり突きつめられた厳しい現実に、美里はなす術もなくうつ向いた。



いろんな言い訳が頭の中をぐるぐる回ったが、何を言ってもムダなような気がした。



美里が自分の不甲斐なさを素直に認めると、勇介はさも可笑しそうに大声で笑った。



「あはははっ!だよな。やっぱそっか。はははっ」



怒らせてしまうんじゃないかと身構えていた美里は、豪快に笑い飛ばされ、内心ほっとした。