最初は雪絵と二人だったのが、ユウコ達のカップルに会い、また夜店を練り歩く度に懐かしい人に声をかけられ、その度に人数が膨れ上がっていく。
ちょっとしたプチ同窓会状態で、近況報告や懐かしい思い出話に花が咲いた。
名前は思い出せないが、確か野球部にいた誰かが言った。
「おい、井ノ原が来てるってよ」
「えっ、あの井ノ原くんが?!」
ユウコが小躍りすると、今度はヒロシの方がユウコの頭を小突いた。
「あいつんち、夜逃げしたんだぜ。俺の叔父さんの工場もえらい目に合ったって。ちょっと帰ってこれんだろ」
実は勇介の親衛隊だったというユウコが噛みつく。
「井ノ原くんには関係ないじゃん」
「そりゃそうだけど。何で今さら、人違いじゃ…」
