通りで子供のはしゃぐ声がした。 雪絵は二階の窓から下を見下ろして言った。 「ねぇ。今夜のお祭、行くよね?」 「え?」 「こんな時には気分転換が一番!ほら、おばさんが浴衣の用意してくれてるから」 雪絵は茶目っ気たっぷりに肩をすくませ、ドアを開けると階下に向かって叫んだ。 「おばさ~ん、こっちはオッケーよ!」 「え~っ」 とてもそんな気分にはなれないと思いながらも、雪絵の気持を振り切ってまで意地を通すこともできず、あれよあれよという間に仕度が整っていく。