父が家を出た翌日、会社は不渡りを出して倒産した。 後に残されたのは何千万という借金だけだった。 毎日のようにやってくる借金の取り立て屋から逃げるように金沢を後にし、大阪にいる母の兄の家に一時身を寄せていた頃、出会ったのが瑛子だった。 その頃、勇介は荒れていた。 どれだけスポットライトを浴びようが、もてはやされようが、このままでは終わらないだろうという不幸の予感をいつも心の奥底に抱いていた勇介は、父の蒸発にも倒産にもさして驚きはしなかった。 くるべきXデーが来ただけのことだと。