『なおちゃん!』 なおちゃんって‥‥あいつまた来やがったのかよ。 ついつい耳を傾けて、下の声を聞いてしまう。 「今日は1人なの?」 『ううん。湊と湊の彼女さんも居る。とりあえず上がって?』 1人だったらどうする気だったんだ、あいつ。 気にする必要なんか全然無いのに、なぜか俺は2人のことが気になってしまった。 「みなと‥‥‥抱いて‥?」 は? 隣で泣いてたはずの美佳子が、訳の分からないことを言い出した。 「‥‥お前帰れ。」 .