「絢と涼先は、いとこ同士なんだよ。」
と城田。
俺は2つ目のおにぎりに手を伸ばした。
「あたしと涼ちゃんにはもう両親が居ないんだ…だからね、一緒に住んでるの。」
佐原は少し悲しそうな顔をして言った。
「そうなんだ…他の学年担当の先生?」
購買で買ったメロンパンを食べながら樹が言った。
「うん。今は2年生の数学を担当してる。」
交換した弁当を食べ出した佐原が言った。
佐原が嬉しそうな顔をしている…佐原先生が好きなのかな?
食べ終わりそうな時
「このままだと灘崎に彼女じゃないってバレるんじゃない?」
カフェオレを飲んでいる樹が不意に言った。
そういえば、そうだな…どうしようか…
「あたしもう春沢の彼女役なんてやだよ!」
と城田が叫んだ。
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