キミの隣は特別席

優一side


バンッ

「春沢くん!!」

あわてた様子で佐原が入って来た。

「どうした?」

「マナちゃんが!!」

マナに何かあったのか?
一人になるなって言ったのに!!

「マナがどうしたんだよ?」

「男子たちにどこか連れて行かれてた!!」

「わかった。樹ここ頼むな?」

「おう!!」




昨日の放課後、加藤美雨が変な連中と話してたの見ていた。


どこにいるんだよ!マナ!!


連れ込みそうな場所は…人が来なさそうな所か?





走り回っていると

「春沢会長!」

加藤…こいつか?

「おい!マナはどこだ?」

「そんなことより、あたしを生徒会に入れてください!絶対役に立ちますから!!」

俺の腕を掴む加藤。

「離せ!マナをどこに!!」



「どうして?」

「なんだよ?」

急に弱気な声を出して



「どうして、マナマナって言うですか!?あたしのこともちゃんと見てください!!」



逆ギレか?




「悪い…俺にとってマナは大切な奴だから…誰よりも」





優しくそう言った。







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