「マナちゃんもう渡したの?」
教室を出る時、絢に尋ねられた。
「まだ…帰りに渡すよ」
絢はそっかと言った。
下駄箱にはすでに優一が立っていた。
あれ?影になってて分からなかったけど…誰かいる!
「あたし、春沢くんの事が好きなの!」
女の子が優一に抱きついた
「彼女いるの知ってるよね?後ろ見ろよ…」
優一がそう言ったら、女の子がこっちを振り向いた。
その瞬間、バッチリ目があった。
「ご、ごめんなさい!」
女の子は走って行った。
「何、女の子に抱きつかれてるの?」
「ヤキモチ?」
耳元で話さないでよ!!
「くくっ…顔真っ赤!」
こいつ!?
「いちゃついてないで、早く帰ろう?」
絢に冷たい目で見られてた。
「ごめん!」
「もう!」
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